花火光景

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灯は 闇を食い散らす
食い散らされた闇は 松果腺に吸引され
夢を濃くする
渓谷の高い空
落ち水の轟音
ナイフに残る生き物の血

これらを練ると再び線香花火になる

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光りの炸裂を キャッチした後
爆音が届く
ヤカタは揺れる 木屑のように
聴衆は堤防の草木となる
打ち上げてしまった花火自身は
鮮やかな無垢であった

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尻尾を輪にして
グルグル回る
まぐわり回る
輪になって廻る
糸が捩れる